どうも、タボさん(Follow @hiro_tabo)です。
先日、最高値を更新したナスダック100ですが、この値動きをベースとし約3倍の増減率で動く
「ナスダック100トリプル」シリーズをトライオートETFで運用している方は多いのではないでしょうか?
- ナスダック100トリプル_ライジング
- ナスダック100トリプル_スリーカード
- ナスダック100トリプル_追尾
「ナスダック100トリプル」シリーズには、この3つがあります。
ナスダック100が右肩上がりというコトもあり利率が以下のように
ぶっ飛んでおり、ぼくもお世話になっておりますw
▼過去1.5年間での利率
この3種はそれぞれ、以下のような特徴を持ってます。
ライジング
→ 上昇相場で一気に稼ぐタイプ
スリーカード
→ 上昇相場で稼ぐタイプ
追尾
→ レンジ相場で稼ぐタイプ
スリーカードが人気なんですかねー
ナスダック100の3倍の動き方をするだけあって値動きが激しく、
利確されるときは一気に収穫があります。
が、逆方向に進むと含み損が増えるスピードも中々な速度ですw
含み損が一気に膨れ上がるのを見ていると、ちょっとソワソワしてきますよね。
もし、このまま下がり続けてしまったら・・・
どこまで下がっちゃう可能性があるんだろうか・・・
今回はそんな不安を払拭するため、分析を進めていきたいと思います。
先に結論を言うと、「現在の価格から50%ダウン程度はありえる」です。
ロスカットの仕組みを正しく理解し、十分な資金で運用するようにしましょう!
トライオートETFのロスカットの仕組み
「ロスカット」での退場は怖いですよね。
資金が一気になくなりますし・・・
ということで、まずは「ロスカット」ってどうなったらされるのか?
これを把握するところから始めてみたいと思います。
公式ページには、以下のように記載があります。
引用:【トライオートETF】ロスカットについて教えてください。
「レバレッジあり 有効比率100%以下」とある通り、
有効比率(維持率)が100%になった瞬間ですね。
この「有効比率(維持率)」という言葉。
なんとなく感覚で理解すると危ないので、ちょっと例に出して図解を。
- 100万円入金し、とあるポジションを買った
- そのポジションを維持するのに必要な証拠金が20万円
- そのポジションの含み損が10万円になった
こんなシチュエーションを例題としてみましょう。
上の状況を図解すると以下のような感じになります。
①証拠金委託額(緑)
→ 100万円入金。このお金を使ってポジション購入
→ 利確した利益はコチラに累積されていく
②含み損(ピンク)
→ 持ってるポジションの含み損が10万円に・・・
③有効証拠金額(赤)
→ ②を①からさっぴくと残り90万円
④必要証拠金(薄青)
→ 注文した分を維持するのに必要なお金が20万円
⑤発注可能額(青)
→ なので、実質使えるのは③-④の70万円
こんな感じです。
もちょっと噛み砕くと、
③ →お財布の中身
④ →生活費
⑤ →手を付けて良いお金
こんなイメージですかね笑
ポイントは、利確した利益が①の証拠金依託額に累積されるという点。
利益が積み重なれば、大元の①が増えていくのでその分余裕が生まれてくるという訳です。
実際の画面(スマホアプリ)で見てみると、
このような表示がなされます。。
コレはアプリの画面ですが、必要証拠金はアプリでは表示されず
発注可能額(余力)のみです。
PCはみれます。
ですので、実際は使ってよい⑤のお金から、
- 新しく注文するお金
- 増えていく含み損
の2つを支払うことになります。
では「有効比率(維持率)」が100%を切るってどんな状態でしょうか?
有効比率の計算式は、
③有効証拠金額 ÷ ④必要証拠金 × 100
です。これが100%の時と言うのは、【③=④】の時ですね。
そのときのイメージ図を下記に表してみました。
こんな感じです。
見てもらったら分かる通り、【③=④】 ということは、⑤発注可能額が0円、
すなわち『手を付けて良いお金が0円』ってことなんです。
手を付けていいお金を使いすぎたので、なくなっちゃいました。
こんなシチュエーションです。お財布管理ができていない典型的なやつですな。
で、「お金を使いすぎる」要因が、先ほど出てきた通り、
- 新しく注文買いすぎた(必要証拠金増えた)
- 含み損増えすぎた
の2つが発生したときという事になります。
含み損が増えすぎないのはもちろん、新規で注文しすぎてもダメなんですよね。
これがロスカットのそもそもの理論でございます。
トライオートETFでのロスカットパターン
続いて、ロスカットでお金失うパターンを考えてみましょう。
先ほどのお金を使いすぎる要因の、
②含み損増えすぎた
④必要証拠金増えすぎた
の大小で、2パターンを比較していきます。
ロスカットパターンA:②含み損 > ④必要証拠金
これを図解すると以下のようなイメージです。
これは、どんな状態で起こるかと言うと、
- ポジションの数は普通で、多すぎることはない
- しかし、価格が大きく下落し含み損も大きく増えた
こんなシチュエーションですかね。
この状態でロスカットが発生すると、
ポジションが整理(解約)され含み損が確定します。
すると、点線で囲った金額がこの図から消え、
含み損分が証拠金委託額から失われることになります。
具体的には、以下のような状態に。
しかし、このケースは「大きな下落」が起こらない限りはロスカットされないため発生率は低めです。
また、その「下落時」にどこまで価格が下がるかを計算できていれば、
事前に余裕を持った入金をすることで、ロスカットの可能性をさらに低くするコントロールが可能です。
ロスカットパターンB:②含み損 < ④必要証拠金
Aの逆パターンですね。
含み損はそんなにないけど、必要証拠金が多いパターンです。
図にするとこんな感じ。
これはどんな時に起こるかと言うと、
- 大きな下落は起こっていない
- が、ポジションを多く持ちすぎた
こんな時ですね。
よくばって色々注文しちゃったんですね〜初心者にありがちです。
で、この時にロスカットが起こると、以下のようになります。
こう見るとパターンAと比較して残る資金が多いのでこっちの方が良いのでは?
って一瞬錯覚しますが、こちらの方が危ないんです!
パターンB(含み損<必要証拠金)が危ない理由
ロスカットの原因が「ポジション持ちすぎ」だからです!
大きな下落はコントロールできないけど、「ポジションの持ちすぎ」って注文者側でコントロールできるんですよね。
コントロールできるのに、起こしちゃったってのがまずい。
「もっと稼ぎたいよ~」って欲望が抑えられなかったということですw
しかもこの場合さらに厄介なのは、耐えれる含み損が40万円分しかなかったコト。
パターンAでは60万円まで耐えれたんですよね。
しかもポジションも少ないので、耐えれる下げ幅も大きかったはず。
一方でパターンBはそもそもの余力が40万円しかないことに加え、
ポジション数も多いハズですので、耐えれる下げ幅が少なくなるはず。
イメージだとこんな感じですかね(↓)
パターンAは、
余力(有効証拠金):60万円
保有ポジション(必要証拠金):40万円分
なので、ポジション10万円分あたりで1.5万円分の値下がりに耐えれます。
一方のパターンBは、
余力(有効証拠金):40万円
保有ポジション(必要証拠金):60万円分
なので、ポジション10万円分あたりで0.67万円分の値下がりしか耐えれません。
耐えれる値下がり額に倍の開きが出ちゃってます。
つまり、普通の値下がり時でもロスカットされるリスクを持ったということですね。
こうなると、パターンAよりも発生率が極端に跳ね上がります。
ということで、パターンBはダサいし危険なのです。
パターンBに陥らないよう、ポジションを注文しすぎないようにしましょう。
過去5年間で最大の値下げ率は約50%
はい、ここまではロスカットの仕組みと、ポジション持ちすぎの危険性を見てきました。
パターンAを心がけるとして、じゃあ「どの程度の値下げ幅」がありえるの?
ってのを、次に見ていきたいと思います。
ナスダック100トリプルの値動きのロジック
その前に、この話に触れておきます。
公式ページでは、以下のように解説されています。
引用:ナスダック100・ナスダック100トリプルの特徴(QQQ・TQQQ)
あくまで、「動き方が3倍」ですので、
「ナスダック100で1ドル動いたら、ナスダック100トリプルで3ドル動く」という計算ではないです。
「ナスダック100で1%動いたら、ナスダック100トリプルで3%動く」という計算です!
実際に昨日の終値で見てみました。
こんな変動率ですね。
「3倍の変動率」でトリプルが動いている事がわかります。
ということで、
「どの程度の値下げの変動率が起こりえるのか?」
という視点で、まずは分析していきたいと思います。
値下げの変動率は過去最大でどれくらい?
分析対象をナスダック100トリプルの過去5年間で分析してみます。
過去5年間を対象期間とし、「とある日の終値」が「●日前」と比較してどんな変動率か?
これを見ていきます。
比較対象の「●日前」としては、以下の6種類で探りました。
・7日前の値と比較
・14日前の値と比較
・30日前の値と比較
・60日前の値と比較
・90日前の値と比較
・180日前の値と比較
この6種です。
たとえば、2018/9/12の終値を対象とし、
上記の●日前とそれぞれ比較すると、
対2018/9/5 → -5.3%
対2018/8/30 → -2.8%
対2018/8/13 → +3.5%
対2018/7/13 → +4.6%
対2018/6/13 → +11.8%
対2018/3/13 → +18.8%
こんな感じになります。
例えば、180日前比較(対2018/3/13)だと、
その終値から18.8%上がっているという見方になります。
この計算を過去5年間の営業日数分で行いました。
データが膨大すぎるのですが、例えば2018年9月度だけお見せすると
以下のようなデータです。
この中から、最大に下がった変動率を導き出してみます。
すると・・・
こんなデータが抽出できました。
この中で最も変動率が高いのは、
2015/8/24・25の終値
2016/2/9・10の終値
この2つのポイントで発生していますね。
これらを見ていくと。
90日前比較の、2016/2/9 (対2015/11/10)で計測した
【-48.4%】が最大の値下がり率いう事になります。
一応、グラフでも確認してみました。
ちょっと見づらいですけど、黄色の部分が上記表で出現した2つの期間の推移となります。
さて、ではこの最大の値下げ率「-48.4%」を
今の水準(60ドル台)に置き換えるとどうなるのでしょう?
仮に2018/9/12の終値の67.37ドルで計算してみると、
「32.87ドル」下がる事になります・・・!
まぁまぁですよね・・・w
ロスカットまでの計算
最後に「じゃあ、結局いくらの余力(有効証拠金)があればいいの?」を
見ていきたいと思います。
公式では以下のように計算方法が解説されています。
引用:【トライオートETF】ロスカットまでの計算方法を教えてください。
この数式に先ほどの「32.87ドル」と、ご自身の数値を当てはめて計算します。
たとえば、2018/9/13時点の僕ならこうなります。
ロスカットまでの値幅:32.87ドル
有効証拠金:XXX ← 求めたい
必要証拠金:141,000円
保有口数:94口
円換算レート:110.37ドル
これを当てはめて計算をすすめると、有効証拠金は482,100円と出てきます。
それに対し、ぼくの口座状況はこんな感じ(↓)
うん、559,755円と10%以上の余力がある状態ですね!
まぁ、かなりえぐい値下がり(リーマンショックみたいな)が起こらない限りは、
まぁ大丈夫かなーと思いつつ・・・
稼いだ金額は少しづつ出金して、元本をとっとと回収して
いつロスカットされても大丈夫なようにしておきたい所存です!
トライオートETFロスカットまとめ
はい、長々とみてきましたがまとめると、
- ポジション持ちすぎない
- 約50%減程度はありえる
- 余力(有効証拠金)はしっかり計算
- その結果をもって資金管理しよう
こんな感じですね。
特に「50%減は起こりえる」これをしっかり念頭におきましょう。
50%減が起きたのは、過去5年間で1回だけです。
頻度はそんなに高くはないので、あとは資金管理をしっかり行えれば、
ロスカットリスクは低減できます。
正しく資金管理を行えば、とんでもない利率をたたき出すサービスですので、
しっかりリスク管理しながら、楽しくお金を稼ぎましょう!